2016年、点滴に毒物を混入させる手法の連続殺人が発覚した大口病院点滴事件。
その衝撃的な事件は『ザ・世界仰天ニュース』などでも、繰り返し取り上げられています。
今回は、大口病院点滴事件の犯行動機などをまとめていきます。
大口病院点滴事件とは?
別名『大口病院連続点滴中毒し事件』。
神奈川県横浜市神奈川区の大口病院(当時、現・横浜はじめ病院)で2016年9月に発覚し、2018年7月、同病院で当時勤務していた元看護師の久保木愛弓被告が逮捕された連続殺人事件である。
被害者とされた2人の死亡者のほかに、同時期に死亡していた別の遺体からも毒物が検出され、また事件発覚前の7〜9月の82日間で48人の患者が死亡していた。その後の約70日間で死亡者がいなかったことから、4人以上の被害人数が疑われたものの、既に証拠は失われていたことから真相は明かされていない。
久保木愛弓被告には無期懲役が東京高裁で言い渡され、2024年6月に判決が確定した。
大口病院点滴事件の犯行動機とは?
裁判を通して久保木被告は犯行動機を以下のように語っています。
- 自身の勤務中に患者が亡くなることを避けたかった
- 以前、処置に手間取った際に患者の家族に責められて怖い思いをした
- 亡くなった際の患者への説明が面倒だった
これらの理由から、自身の勤務時間外に亡くなるようにすることを考えるようになった、とのことです。
事件前のトラブルとは
事件との直接的な関係性はないものの、事件をきっかけに明らかになった病院内のトラブルがありました。
果たしてどのようなトラブルだったのか、見ていきましょう。
注射針“針山”事件
ナースステーションに置かれていたある看護師の筆箱に、10本以上の注射針が刺され針山になっていたそうです。
白衣切り裂き事件
ナースステーションの壁に掛けられていたある看護師の白衣が複数箇所を執拗に切り裂かれていたそうです。
ペットボトル飲料異物混入事件
差し入れられたペットボトル飲料を飲んだ看護師の唇がただれる被害があり、調べてみると注射針程度の穴が空いており、漂白剤のような臭いがしたそうです。
事件前トラブルのまとめ
これらのトラブルは病院内人事や人間関係によるいじめが原因といわれています。
職員からは、“女帝”と呼ばれるパワハラ上司の存在や、人事査定を原因とした不平不満などが明かされています。
久保木被告も逮捕前には「看護部長は看護師たちにランク付けし、扱いが極端だった」と語っていました。
まとめ
今回は、大口病院点滴事件の犯行動機や事件前のトラブルについてまとめました。
たびたび病院という職場、ひときわ看護師業界は人間関係が難しく、いわゆる“お局さん”がいる話を聞きます。
この事件は、それら業界特有の部分が闇となり、積もり積もった果てに起きてしまったことかもしれません。
命を扱う現場だからこその規律ともいえますが、誰もが働きやすく改善されることを祈るばかりです。
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